イギリスのガソリンには「E5」やら「E10」やらがあるが、よくわかっていなかった。
調べてみたことをまとめる。
< 燃料関係の英語 >
Fuel:燃料
Petrol:ガソリン
Diesel:ディーゼル(軽油)
Petrol station:ガソリンスタンド
そういえば、イギリスでは「灯油」って売ってない気がする。
そもそも、「灯油」を使うようなストーブも売ってないけど。
ガソリン ディーゼル(軽油) 灯油のまとめ
価格について
日本では基本的にはガソリン車、トラック等の大型車はディーゼル車である。
最近はマツダ等がディーゼル車を出している。
日本ではガソリンよりもディーゼル(軽油)の方が安いがそれは税金が安いからであって、本来はガソリンよりもディーゼル(軽油)の方が値段が高い。
価格 | 税金 | 合計税金 | 本体価格 | |
ガソリン | 167.8円 | 揮発油税:48.6円 地方揮発油税:5.2円 石油税:2.8円 消費税(10%):5.7円 | 62.3円 | 105.5円 |
ディーゼル(軽油) | 146.6円 | 軽油取引税:32.1円 石油税:2.8円 消費税(10%):0.3円 | 35.2円 | 111.4円 |
灯油 | 108.6円 | 石油税:2.8円 消費税(10%):0.3円 | 3.1円 | 105.5円 |
税金についてはガソリンのガソリン税(揮発油税+地方揮発油税)には消費税がかる。
有名な二重課税問題である。
ディーゼル(軽油)では軽油取引税には消費税がかからないらしい。
細かい法律には興味が無いが、そんな感じらしい。
上記は2021年9月にコストコのガソリン価格を撮影したもの。
ガソリンよりもディーゼル(軽油)の方が、若干値段が高いことがわかる。
化学式等について
ガソリン等は様々な炭化水素の集まりであり、一つの化学式で定めることは出来ない。
沸点の違いから分留しており、おおよその炭素数で分けると下記のようになる。
また、分留しただけでは上質なガソリンが得られないため、ナフサを主として灯油・軽油等からBTX(ベンゼン、トルエン、キシレン)等を合成し、改質したものをガソリンとして用いる。
(そのままではオクタン価が低いので、オクタン価を高くする等の改質)
沸点 | 炭素数 | 成分例 | 用途 | |
ガス分 | ~30℃ | C1~C4 | メタン エタン プロパン等 | 燃料 |
ナフサ (粗製ガソリン) | 30~200℃ | C5~C11 | ヘキサン ヘキセン ベンゼン等 | ガソリン原料 化学工業原料 |
灯油 | 150~270℃ | C9~C18 | ノナン ドデカン ペンタデカン等 | 家庭用燃料 ジェット機燃料 |
軽油 (ディーゼル) | 250~350℃ | C14~C23 | テトラデカン ヘキサデカン(セタン) エイコサン等 | ディーゼル燃料 |
残査油 | 300℃~ | C17~ | テトラコサン トリアコンタン ピレン等 | 重油 潤滑油 アスファルト |
ガソリン(Petrol)の種類
「E5」「E10」について
ワテの自動車(アイゴ)にはこのような表示がされている。
どうやら、この数値はバイオエタノールの量を指している模様。
E5は5%、E10には10%のバイオエタノールが混ぜられている。
Eは「エタノール:Ethanol」のEのようだ。
イメージ通りだと思うが、バイオエタノール含量が多いほど環境に良いとのこと。
ただし、エンジン側が対応している必要がある。
基本的にはE5は全てOK、E10に対応していればE10を入れても良い。
<メリットとなる特性>
Wikipedia
・再生可能な生物(植物)資源から生産されるために持続可能なエネルギーである。
・燃焼しても地表の循環炭素量を増やさない。
・内燃機関での燃料として利用する場合、ガソリンと比較してノッキングが発生しにくい。
・ガソリンと混合しやすく、ある程度の混合比までであれば既存のガソリン内燃機関を改造なしに利用し続けられる。
<デメリットとなる特性>
・同じ量のガソリンと比べ、熱量が約34%小さい。
・燃料供給装置の中のゴム製、プラスチック製部品の劣化や内燃機関に使用されているアルミニウム製の部品を腐食する可能性がある。
・アルコール系物質は水との親和性が非常に高いため、燃料タンク内と外気の温度差によって発生した結露水と結合し、水分を高温高圧な燃焼室へ送り込み腐食を急激に早める可能性がある。
・現行の内燃機関でのガソリン燃焼と比べ、人体に有害とされるNOx系物質が多く排出される。
<日本>
日本では総合資源エネルギー調査会燃料政策小委員会が、2003年6月25日にエタノールは混合率3%まで (E3) なら自動車に使っても安全という結論を出している
これを読むと、環境に興味のないワテからすると「E10」を選びたくは無くなる。
良くわからないので、安い方を買おうと思う。
本当に「E10」で燃費が落ちるのかは、調べてみたくなった。
34%の5%は1.7%。うーん、誤差だね。
ワテはずっと、「E5」と「E10」は「レギュラー」と「ハイオク」の違いだと思っていた。
ガソリンパニック時にガソリンを給油しようとしたら、「E5」以外がすべて売り切れていた。
値段の高い「V-Power」とかいう「ハイオク」しか残ってなかった。
いや、でもワテは普段から「E5」を入れている気がするんだよね。。。
こちらの写真では、「レギュラー(95)」も「ハイオク(97)」も、どっちも「E5」になっているしさ。。。
よくわからんな、と思って調べた結果が、「E5」「E10」はバイオエタノールの含有率でした。
それにしても値段が高い。
レギュラーで£1.639、ハイオクは£1.859。
当時(2021年)でも「1£≒160円」だから、「約300円/L」だよ。
最近「1£=170円」になりそうな勢いだからね。
破産寸前です。
「オクタン価」について
「オクタン価」についてもイギリスと日本では仕様が違う。
いや、「オクタン価」の定義は一緒なんだけど、売られているガソリンが違う。
日本 | イギリス | |
レギュラーのオクタン価 (普通のガソリン) | 89以上 | 95以上 |
ハイオクのオクタン価 | 96以上 | 97以上 |
「欧州車はハイオク」というイメージがあるが、欧州では普通のガソリンのオクタン価が95なので、ほぼ日本のハイオクに値することになる。
ワテの軽自動車みたいな自動車(1000㏄)は日本に持って帰ったらレギュラーで走るのだろうか?
一応「パッソ」や「ブーン」と同じエンジンらしいので、「レギュラー」で大丈夫だとは思うが。
日本に持って帰る気は無いので、悩む必要もないが。
ディーゼル(軽油)(Diesel)の種類
「B7」について
バイオエタノールと同じく、こちらはバイオディーゼルの量を指している。
B7は7%のバイオディーゼルが混ぜられている。
Bは「バイオ:Bio」のB。
こちらは「B7」しか見かけたことが無いので、種類は「B7」しかないのだろう。
ガソリンの「オクタン価」に対応するような指標として、ディーゼルには「セタン価」があるが、ガソリンスタンドにて「セタン価」についての記載は無いように見える。
ディーゼルは使わないので、あまり興味もなく見ていないだけかもしれない。
今度じっくり見てみたいと思う。
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